■趣旨
デジタル図書(マルチメディアDAISY図書※)は、テキスト、音声、画像などをシンクロさせて表示できます。この図書を活用することで、活字による書籍を読むことを苦手としているディスレクシアなどの発達障害児童も書籍を読むことが可能になることが多いことが報告されています。

そのため、日本障害者リハビリテーション協会では、ボランティア団体等と協力して小中学校の発達障害など読みの困難がある児童生徒にマルチメディアデイジー教科書の製作・提供を行っています。当初80名だった利用者は、昨年度は約2万人で急速に普及しつつあります。

4年前からは教科書が推進する副読本、人気のある児童向け図書も製作・配信し「デイジー子どもゆめ文庫」として、発達障害児者の読書環境の整備に貢献しています。文科省のGIGA スクール対応により一人1台のPC環境が整い、「デイジー子どもゆめ文庫」の充実の要望、利用方法・活用事例の紹介等への保護者、教師からの要望が高まっています。

そこで、本報告会では、読みの困難がある子どもの支援者等と協力しながら、マルチメディアDAISY図書の利用方法・活用等を地域に広げる取組を行います。その一方で図書館等での活用事例をご報告していただき、そこから得られた成果や課題を学び、今後のデイジー図書のあり方と普及について考えます。

また、会場では体験会を開催し、実際にマルチメディアDAISY図書を体験してもらいます。
※マルチメディアDAISY図書とは、読むことが困難な方々のためのアクセシブルな国際標準のデジタル図書のこと。

■主催:公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会
■共催:特定非営利活動法人 サイエンス・アクセシビリティ・ネット
■日時:令和5年12月9日 (土) 13:30~17:00
■会場:対面(福岡システムLSI総合開発センター(予定))・オンライン開催(Zoomウェビナー)
■定員:対面:50名、オンライン300名
■参加費:無料
■情報保障:希望に応じて要約筆記・手話通訳をご用意します。
■申込先・問合せ:
公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 情報センター
TEL:03-5273-0796 / FAX:03-5273-0615
e-mail: daisy_c@dinf.ne.jp

プログラム
(*内容に変更がある場合がございます。ご了承ください。)

13:30
開会挨拶 君島 淳二(日本障害者リハビリテーション協会 常務理事)

13:35~13:50
日本障害者リハビリテーション協会のデイジーに対する取組の紹介
村上 博行(日本障害者リハビリテーション協会 情報センター長)

13:50~14:10
デイジー子どもゆめ文庫(児童書)のご紹介(デモを中心に)
山田 稔子(日本障害者リハビリテーション協会 情報センター)

14:10~14:30
デイジー子どもゆめ文庫の活用状況(アンケート結果より)
西澤 達夫(日本障害者リハビリテーション協会 参与)

14:30~14:50
図書館向けデイジー図書の事例発表「わいわい文庫」のご紹介
伊藤忠記念財団 電子図書普及事業部 課長 中村信行 氏

14:50~15:10
しゃべる図書館(ChattyLibrary)のご紹介
鈴木 昌和(NPOサイエンス・アクセシビリティ・ネット代表)

15:10-15:20 質問受付
15:20-15:50 質疑応答
15:50 閉会・体験会~17:00

司会:
吉広 賢史(日本障害者リハビリテーション協会 情報センター副センター長)