Ⅱ 情報・コミュニケーション
エ コミュニケーション支援体制
目次
- 問30 手話通訳、要約筆記、盲ろう者通訳派遣のサービス
- 問31 点訳、音訳、拡大図書の制作・貸し出しのサービス
- 問32 障害に配慮した情報支援サービス(上記以外に)
- 問33 コミュニケーション支援体制全般についての自由記述
問30 手話通訳、要約筆記、盲ろう者通訳派遣のサービス
問30 過去1年間で、手話通訳、要約筆記、盲ろう者通訳派遣のサービスを利用しましたか。
| した | しない | 回答なし | 合計 |
|---|---|---|---|
| 235 | 1,827 | 129 | 2,191人 |
| 10.7% | 83.4% | 5.9% | 100.0% |
- 「利用したことがある」人の比率は10.7%(235/2191人)となっている。ただし、障害種別に 見ると、聴覚障害者の85.1%(171/201人)が「利用したことがある」と回答、他の障害者は すべて10%以下と低い。
問30-1 利用していて困ったことがありますか。
| ある | ない | 回答なし | 合計 |
|---|---|---|---|
| 131 | 87 | 17 | 235人 |
| 55.8% | 37.0% | 7.2% | 100.0% |
- 「困ったことがある」人の比率は55.8%(131/235人)となっている。聴覚障害者は57.9% (99/171人)である。
問30-2 困ったことは何ですか。

- 聴覚障害者で、困ったことは、「サービスの利用できる地域、時間帯が限られる」点(43.4%:
43/99人)、「必要なサービスや制度に関する情報が不十分」(35.4%:35/99人)、「サービス事
業者の守秘義務やプライバシー保護に関すること」(34.3%:34/99人)の順となっている。
(障害種別によるクロス集計表:表47)
問30-3 利用しない理由は何ですか。

問31 点訳、音訳、拡大図書の制作・貸し出しのサービス
問31 過去1年間で点訳、音訳(対面朗読や録音図書の制作・貸し出し)、拡大図書の制作・貸し出しのサービスを利用しましたか。
| した | しない | 回答なし | 合計 |
|---|---|---|---|
| 208 | 1,847 | 136 | 2,191人 |
| 9.5% | 84.3% | 6.2% | 100.0% |
- 過去1年間で点訳、音訳(対面朗読や録音図書の制作・貸し出し)、拡大図書の制作・貸し出 しのサービスを利用したのは、視覚障害者のうち72.8%(174/239人)、全体のうち10%弱の 人たちであった。
- 性別による集計では、男性8.6%(124/1446人)、女性11.4%(84/740人)と、女性の方が若 干高い比率だった。
- 年齢別にみると、「利用した」と回答した人数は50~59歳代が多かった(10.5%:51/486人)。 これは、視覚障害者の回答者に50才代が多いことによるものと考えられる。
- 市区町村の規模別に見ると、「利用した」と回答した人は人口概ね15万人以上~100万人未満 の中都市で11.8%(93/791人)と最も比率が高く、次いで概ね5万人以上~15万人未満の小 都市A(11.0%:48/438人)、概ね100万人以上の大都市(7.0%:39/561人)、5万人未満お よび町村の小都市B(6.9%:25/363人)となっている。
問31-1 利用していて困ったことがありますか。
| ある | ない | 回答なし | 合計 |
|---|---|---|---|
| 62 | 130 | 16 | 208人 |
| 29.8% | 62.5% | 7.7% | 100.0% |
- 視覚障害者のうち28.7%(50/174人)が「利用していて困ったことがある」と回答した。
- 男性では26.6%(33/124人)、女性では34.5%(29/84人)が、「利用していて困ったことがあ る」と回答した。
- 年齢区分別で、「利用していて困ったことがある」と回答した人の割合が最も高かったのは50 ~59歳(37.3%:19/51人)であった。これは、視覚障害者の回答者に50才代が多いことによ るものと考えられる。
- 「利用していて困ったことがある」と回答した人の割合を都市規模別にみると、5万人未満の 小都市および町村の小都市B(16.0%:4/25人)で比率が最も低く、それ以上の規模の都市 では30~33%と利用者のうち3人につき1人の割合であった。
問31-2 困ったことは何ですか。

- 実際に利用した人に「利用していて困ったこと」をたずねたところ、最も多かったのは「図
書などの数、種類が少ない(50.0%:31/62人)」であった。次いで、「サービスの利用できる
時間帯が限られる(35.5%:22/62人)」、「必要なサービスや制度に関する情報が不十分
(30.6%:19/62人)」となっている。この順位は、視覚障害者だけに限った集計結果とも一致
している。また、男女別にみても同じ順位である。
(障害種別によるクロス集計表:表49) - 年齢区分別にみると、若干様相が異なる。すなわち50~59歳では「サービスの利用できる時 間帯が限られる(63.2%:12/19人)」が最多で、次いで「図書などの数、種類が少ない(57.9%: 11/19人)」、「必要なサービスや制度に関する情報が不十分(36.8%:7/19人)」と続いている。 50~59歳に次いで回答者が多い60~64歳、40~49歳、30~39歳では、それぞれ「必要なサー ビスや制度に関する情報が不十分(60~64歳45.5%:5/11人)」、「図書などの数、種類が少 ない(40~49歳60.0%:6/10人)」、「サービスの利用できる時間帯が限られる(30~39歳 44.4%:4/9人)」の比率が最も高かった。
- どの規模の市区町村でも、「図書などの数、種類が少ない」が占める割合が最も高かった。
問31-3 利用しない理由は何ですか。

- 過去1年間で点訳、音訳(対面朗読や録音図書の制作・貸し出し)、拡大図書の制作・貸し出
しのサービスを利用しなかった理由で最も高かったのは、「必要がなかった(87.6%:
1618/1847人)」であった。「必要がなかった」は視覚障害者では84.0%(42/50人)を占めた。こ
の傾向は、性別、年齢別、市区町村規模別にみても、同じであった。
(障害種別によるクロス集計表:表50)
問32 障害に配慮した情報支援サービス(上記以外に)
問32 上記以外に、障害に配慮した情報支援サービスを、過去1年間で利用したことがありますか。
利用したものを次の中から選んでください。

- 「字幕付ビデオの利用」は全体110名中80名が聴覚障害者、「デイジーなどの利用」は全体126 名中100名が視覚障害者、「知的障害者に読みやすい図書や資料」は全体32名中17名が知的障 害者と、各情報支援サービスに応じて利用する障害別の特徴がある。
問32-1 利用していて困ったことがありますか。
| ある | ない | 回答なし | 合計 |
|---|---|---|---|
| 76 | 148 | 59 | 283人 |
| 26.9% | 52.3% | 20.8% | 100.0% |
- 「困ったことがある」の比率は26.9%(76/283人)となっている。
問32-2 困ったことは何ですか。

- 「困ったことがある」内容では、「図書などの数、種類が少ない」点(46.1%:35/76人)と
「必要なサービスや制度に関する情報が不十分」な点(43.4%:33/76人)があげられている。
(障害種別によるクロス集計表:表51)
問32-3 利用しない理由は何ですか。

問33 コミュニケーション支援体制全般についての自由記述
問33 問30から問32までを含め、コミュニケーション支援体制全般について、具体的にどのよ うなことで困りましたか。また、それに対してどうしましたか。その結果はどうでした か。改善に向けたご提案なども含め、自由にお書きください。
コミュニケーション支援体制全般に関しては、259件の自由意見が寄せられている。障害別で は、肢体不自由者28名、視覚障害者29名、聴覚障害者56名、知的障害者14名、発達障害者3名、 精神障害者49名、内部障害者18名、難病者7名、言語障害者2名、重複障害者53名である。
全体的に、支援体制に何があるのかという情報が提供されていないことを指摘する意見と、 これ以上は何も望めないのであきらめているという意見が目立っている。
視覚障害者には墨字情報の音声情報化、聴覚障害者には要約筆記者の確保や手話通訳の質の 向上に関する意見がそれぞれ目立ち、知的障害者や精神障害者からも各障害に対応した支援体 制を求める意見が目立っている。
■■自由意見の紹介
■困ったこと
- どのようなサービスがあるのかわからない(多数)
- 通じる通訳者が少ない(男性、60代、視覚障害・聴覚障害)
- 説明してもらってもよくわからない(女性、60代、知的障害)
- 派遣されてきた手話通訳者が外部にもらした(女性、50代、聴覚障害)
- 要約筆記派遣が増えているのに、応じられる者の数が少ない(聴覚障害、複数)
- 支援依頼方法で派遣事務所とうまく伝わらない(女性、30代、聴覚障害)
- 知的障害者へのサービスが少ない。(男性、20代、知的障害・発達障害)
- 精神障害者に対するコミュニケーション支援がほとんどない(男性、40代、精神障害)
- 最近の携帯電話は機能が多すぎる(男性、30代、精神障害)
■とった行動・その結果
- あきらめる(多数)
- 仕方ないから自分で書いてもらうようお願いしているが、なかなかよい顔で受けてくれる人はいない(女性、40代、聴覚障害)
- せめてノートテイク(要約筆記)でもしてくれないかと申請しても断られる(女性、70代、聴覚障害)
- 派遣事務所に苦情・要望を伝えた(聴覚障害、複数)
■具体的な提案
- 守秘義務を重視した支援を行ってほしい(複数)
- 墨字文章には必ずSPコードを付けてほしい(女性、60代、視覚障害)
- 点訳・音訳に限らず、テキストデータにしてくれるサービスがもっと身近にほしい。役所な どの、重要なお知らせもメールでもらえると、自力で読めるので、出来るとよい(女性、50 代、視覚障害)
- 必要なときに気軽に読んでもらえるサービスがほしい(女性、20代、視覚障害)
- 要約筆記者の技術の向上が望まれる(聴覚障害、多数)
- いつでもどこでも派遣できる体制・環境を整えてほしい(聴覚障害、多数)